2016年4月。
大スランプからの大ピンチを乗り切ろうとしていた。
安定感重視で連勝を積み重ねながらも収支的には大爆発。
過去最長の11連勝となり、最後の花火のように10連勝目を710万勝ち、11連勝目を486万勝ち。
4月トータルの収支はプラス3000万円オーバーとなっていたのだが・・・
前回のお話はこちらです
第65話 安定と爆発
手を付けないと決めていたお金にまで手を付けて臨んだ2016年4月5日。 目論み通りのトレードができ久々にスカっと勝ち77万勝ち! 280万円入金分も含めて株口座残高は442万円。 禁断の入金と引き換え ...
安定の崩壊
連勝が11で止まってしまうことになった4月26日。
この日マザーズ指数は爆下げとなった。
一番下げたタイミングで前日比8%近くの下落率に迫るまでの新興大暴落。
分散するようになっていたとはいえ持ち株トータルの金額で言えば当然ここ数年で一番の金額になっていた。
1銘柄全力ではないものの相変わらずのフルポジ病である。
フル買いポジションで大暴落相場に耐えられるはずもない。。
株口座残高約4000万円スタートのこの日、前場だけで1250万円負け状態となる。
半日で資金の30%を溶かす男。
これが俺である。
11連勝は何だったのか。
安定感だけが正義とは一体何だったのだろうか。
しかし安定の11連勝の自信からか、はたまた爆勝ち後の収支的余裕からなのか、なぜか落ち着いていた。
いつもなら一気に取り返しに行くところだが今日だけは違う。
損切りするべきと判断した2銘柄は豪快にブン投げ。
スイングで行けると思った銘柄は下げたところで買い増し。
元々多く張っている銘柄を暴落地合い真っ最中にさらに買い増しとかやっている時点で正しく落ち着けているのかは疑問である。
しかし切るべきと判断し迷わず投げた2銘柄は絶妙なナイス損切りとなった。
判断は正しい、11連勝の好調そのものだ。
そして安定感を保ってきた一番の武器、決断力と実行力。
とにかく危ないと思ったら迷わない、祈らない、ボーっと現実逃避などしない。
そして地合いに関係なくいけると判断した銘柄で豪快な大ロットデイトレ。
前日寄らずストップ高となっていたBタワーという銘柄の押し目買いなどでデイトレの調子が良く前場の大負けを補填することができた。
それよりも大きかったのは買い増しまで敢行した「スイングで行けると思った銘柄」たちだった。
3銘柄もあった。
3つ全てが後場の大引けに向けて大きく戻して終わってくれた。
前場引け時点と比較して、1つは約5%、残り2つは約10%も値を戻してくれたのだ。
とりあえず今日1日に限っていえば買い増しもハマった結果だ。
前場1250万負け。
しかし1日終わってみたら377万負けという結果で終えることができた。
たまたまうまくハマっただけかもしれないが、冷静な判断で豪快に損切りした銘柄はその後さらなる暴落となり、強気に買い増しした3銘柄は全て大きく戻して引けた。
久々の負け、しかも377万も負けてしまったわけだがそれでも逆に手応えのようなものを感じていた。
前場1250万負けを考えれば後場だけで900万近く勝ったようなものなのだから当然か・・・。
そして暴落地合いにも関わらず後場大幅に戻した3銘柄をたくさん持っている、明日から期待大だ。
翌日は大きな波はなく60万勝ちだった。
しかしその翌日4月28日。
今月の最終営業日だ。
この日、日経平均は約5%もの大暴落となった。
新興のマザーズ指数は少々マシで一昨日の26日よりは優しい下げだったがやはり苦戦だ。
地合いの要因よりもポジションサイズの問題も出てきた。
一昨日買い増しした3銘柄を全て持ったままだった。
3銘柄以外の信用余力は1500万円のみ。
1億円以上の金額をその3銘柄に入れてしまっていた。
この3銘柄のホールドがしばらく中心となるので、銘柄A、銘柄B、銘柄Cとしておこう。
一昨日は切るべきものを迷わず切れたと自信を深めた。
しかし一昨日買い増しが短期的に成功となったことでこの3銘柄に関しては熱いと思い込んでいってしまった。
短期トレードに徹している間は、マズいと思えばすぐに逃げるし、上がった場合の利確判断も的確にできていた。
しかし資金が増えたことでロットが大きくなってしまったことや、少し長く持ってしまったことをきっかけに少しずつ感覚は狂ってきていた。
大荒れの地合いの中特別に強く見えてしまっていたというのも手伝った。
地合いが良く上がる銘柄が多ければ得意な短期波乗りがやりやすいはずだからだ。
大荒れで不安定な地合いの中、再び悪い意味の暴走モードに入りつつある自分のトレード内容に不穏な予感はし始めていた。
しかし28日は銘柄Bがストップ高してくれて、トータル収支はプラスで終えることができた。
プラス260万だ。
しかし、最終日28日を終えた5月末のポジション状況はというと・・・
銘柄Aを3600万円分ホールドで含み損650万円。
銘柄Bを5000万円分ホールドで含み益900万円。
銘柄Cを4000万円分ホールドで含み損700万円。
・・この状況はやばい。いろんな意味でやばい。
ツッコミどころが満載すぎる。
このスーパー暴走状態のまま、夜の日経平均先物は暴落するのだった・・・