第96話　IPOの落とし穴再び？

2017年7月3日。

株口座残高は6388万。

いよいよクライマックスに突入していく・・！

前回のお話はこちらです

証券会社移行作戦

実は6月の後半からスタートしていることがあった。

それは使用証券口座の移動だ。

長らくM証券を愛用してきた。

きっかけは新興銘柄の空売りができるというポイントだったが結局それは使用していないに等しい。

それでもツールを気に入り使い続けてきた。

しかし1つ致命的なポイントがあった。

手数料だ。

M証券の手数料について簡単に書くと、デイトレの手数料は無料なのだがスイングの手数料がとてつもなく高い。

1日の手数料の上限は10万円となっているのだが、去年の資金が多い時期も、そして今年のここ最近も毎日そのMAXの10万円の手数料を払い続けていた。

信用取引の金利と合わせて毎日13万円くらい取られているように見える。

そんな状況を株オフ会で株仲間の1人に話すと、絶対に証券会社変えた方がいいと強くアドバイスしてくれた。

去年も同じ手数料を取られていた時期もあったわけだから当然俺も証券会社変更を検討したことはあったのだが、ツールを気に入っているという理由でそのままにしてきた。

しかし、手数料をバカにしすぎだと強く熱心に語ってもらったことで今一度他の各証券会社のツールを調べてみた。

すると以前使っていたG証券に、M証券と若干違うがほとんど同じようなツールがあることに気づいた。

以前G証券を使っていた時は別のツールを使っていたのだが、以前は使っていなかったもう1つの方のツールの現バージョンを調べてみたところ「これでいこう」と思えた。

6月からとりあえず併用で、少しずつG証券の方に資金を移していくつもりだ。

7月初め時点でのG証券の口座残高が約1000万で、M証券の口座残高が約5000万だ。

もっと移していく予定だったが、後述するがすぐにその必要はなくなっていく・・。

さあ7月のトレードについてだ。

Aエスジェイとの闘いが終わり、翌7月4日。

すぐにまた新たな勝負スイング銘柄に出会うことになる。

Dソリューションズという銘柄だ。

2週間前に上場したばかりのIPO銘柄だ・・・。

エントリータイミングは完璧だった。

上場2日目に付けた高値から3分の2の株価になるまでの調整をした後の、底打ち反転3日目のこの日を狙っていた。

しかしブッコミスイングを発動する予定はなく、デイトレ銘柄の1つとして狙っていただけだった。

多すぎないロットで買ってみると、読み通りに、いや読み以上の強さで急騰していく。

そしてストップ高に到達。

もちろんずっと集中して見ていたわけだが、俺の目には物凄く強い上げ方に見えた。

この日は全体相場、特に新興市場の地合いがめちゃくちゃ悪かった。

マザーズ指数は約3%の下落となった。

そんな中凄まじい強さを見せてストップ高となるのを控え目な株数を持ちつつ目の当たりにした。

ここで発動したのはやはり「思い込み」だ。

特にAエスジェイの思い込みが大当たりして大儲けした直後だけに自信満々の状態だった。

その後。

新興地合いに逆行してストップ高となっていたDソリューションズだが、マザーズ指数がさらにもう一段急落したタイミングで崩れた。

ストップ高が剥がれた瞬間に一気に売り注文が湧き一瞬で暴落。

「いやいや、さっきまで地合い無視の強い動きだったでしょ、これはふるい落としだろう」

買い増し・・！

マザーズ指数の下落が落ち着きを見せ始めると読み通りDソリューションズはまた上昇に転じる。

さらに買い増し・・・！

「先程の思い込み」、「直近順調の余裕」、それらが手伝って最後は自ら勢いをつけにいくような強引な大量買い増し。

狙いや目論見通りに再びストップ高に張り付く。

すると今度は・・・

「狙い通りの展開を見ての安堵と過信」、「すでに後戻りのできないブッコミ状態」、そこから発動したストップ高での更なる買い増し・・。

気づけば完全に全力行ってしまっていた。

IPO銘柄、しかもストップ高付近、しかも剥がれている、そんなところに1銘柄全力。。

ちなみにG口座の方では買っていない。M口座の方のみで全力ブッコミだ。

とはいえ両口座の資金振分け比率を考えればトータルでの全力にかなり近い。

その後。

ストップ高は剥がれるも、結局ストップ高から1%安程度の高値を保ったまま引ける。

この地合いでこれだけの強さを保って引けたのだから大丈夫だろう・・

最初のストップ高に向かう時の凄まじい強さ、あれは本物だろう・・

とポジティブに考えてもみるものの、不安は拭えない。

俺があれだけ大量に買ったのにストップ高張り付きで終わらなかった・・

俺はまずいものを大量に買わされてしまったのではないだろうか・・

何より大量に抱えてしまったことでの「簡単には売れないという恐怖」・・

この日に限ってはDソリューションズに助けられる形で大暴落地合いの中243万勝ちの好結果となった。

しかし翌日以降に大きな不安を残すこととなった。

暗雲垂れ込める・・・

翌日、早速土砂降りの雨が降り注ぐ。

Dソリューションズは10%近くの下落となり、1200万円以上の大負けを食らってしまう。

そして俺は何を思ったかここから意地の勝負を開始してしまう。

1か月弱に渡る超ブッコミ中期スイングに移行してしまうのだ。

IPOでこれをやってしまうのは自殺行為である。

俺自身、IPO銘柄で過去何度も瀕死の重傷を負ってきた。

昨年末の破滅のきっかけのエルTもIPOだった。それ以前にも幾度となく大被弾を経験している。

大勝ちはテーマ株。

大負けはIPO株。

これが俺の歴史だ。

今回も鉄板の展開に引きずり込まれていく・・・