株で4回も億をつかんだものの、4回とも破産に追い込まれた男の記録です。

4回億
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小説本編 第1話~10話

第3話 新卒入社直後の日々

投稿日:

2006年4月、株の信用取引への期待を胸に無事就職することになった。

株で頭いっぱい胸いっぱいの俺はまず社会の荒波に揉まれることになる。

前回のお話はこちらです

第2話 就職するまでの株の日々

先輩からの話に思い立った俺は、すぐに証券口座を開設して早速株トレードに挑むことになる。 スロットで稼いだお金を軍資金にして30万円を用意した。 ネットで調べた上で最もポピュラーと思えた証券会社2つで口 ...

新人研修合宿と営業所初出勤

希望順位の高いいくつかのベンチャー企業の面接に落ちた俺は、最後は普遍的な価値だと信じて給料の良い会社に入社を決めていた。

決して選びたい放題ではなくむしろ就職活動がうまくいかなかった俺がこの会社の面接に受かったのはラッキーだった。

就活以前には名前も知らない企業だったが、給料の良い企業として就活生の中では有名だった。

実際新卒1年目の年収は額面で650万円だった。

両親もとても喜んでくれ、父親は周りの人に自慢もしてくれていたようだった。

 

給料が良い反面仕事がキツくブラック企業という噂もあった。

職種は営業で、工場や機械メーカーを相手にする法人営業だ。

株のことで頭がいっぱいだったとはいえ、さすがに仕事に対する不安はあった。

入社後2か月の間は関西の田舎の研修所に缶詰にされての新人合宿だった。

取り扱う製品群をベースに事業部が分かれていたが、俺の配属は一番人数の多い事業部だった。

その事業部の同期は50人ちょっといた。

北は岩手から南は熊本まで、全国40くらいの営業所に配属される同期が最初の2か月だけは全員揃って研修を受けるのだ。

新人研修合宿は同期のみだし楽しい生活でもあった。

夜は気の合う人どうしで酒を飲みながら楽しく会話をしたものだったが、給料の使い道もよく話題になっていた。

一部高級時計の話も聞いたが、ほぼみんなお決まりのように高級車を買う話をしていた。

400万円の大型国産車、600万円の高級外車など、早速ローンを組んで買う計画を立ててる人も多かった。

俺には未知の世界だった。車に興味がなく、お金のかかる趣味も全くなかった。

同じスタートラインに立ったはずの同期達なのに、身近に感じることができる人間は少数だった。

逆に、俺が株の話をしてもすでにやってるという人が一人いただけでほとんどが興味すら持たなかった。

 

研修は田舎に缶詰である上に覚えることも多くキツいと思うこともあったが、社会人の標準も知らなかったし更にとんでもなく厳しい研修の企業の話も聞いていた。

何より大金を稼げる会社に入ったんだからと自分に言い聞かせることでストレスに耐えられないという日はなかった。

 

研修合宿は5月末までの2か月だったが、ゴールデンウィーク直前の2日間だけは各自配属先の営業所への出勤することになっていた。GWをそれぞれの自宅で過ごせるための配慮もあるのだろう。

ちなみに俺は研修が終われば埼玉県の川越市というところにある営業所に配属されることになっていた。家は借り上げ社宅という形で会社が決めた場所にひとり暮らしだった。

 

初めての営業所出勤、とても緊張した。

そしてとても不安だった。研修期間が終わればずっとこの営業所でうまくやっていかなくてはならないのだ。

ブラック企業との噂の真相が垣間見えるかもしれない。上司や先輩は怖い人たちかもしれない。

幸運にも同じ営業所にもう二人の同期が配属されていた。しかも一人は同じ事業部だった、とても心強かった。

 

不安をよそに、営業所の人たちはみんな良い人だった。

上司が1人、先輩が4人、同期が1人と俺の7人の部署だった。

1期上の先輩は上司や先輩にペコペコで後輩に厳しいザ・体育会系のノリだったが、頼れる面も大きくてとても助かる存在となった。

 

上司だけは無口で淡々と仕事をこなし、上司に話しかける先輩達には緊張感を感じ取ることができた・・・

良く言えば怖い物知らず、悪く言えばKYな俺は上司にフランクなノリで話しかけてみたが、その瞬間先輩達は凍り付いた。

終業後に先輩から聞いた話によると、この上司は3年前までは新人をバサバサ切って辞めさせまくってきた上司だったらしいのだ。

そんな光景を見てきた先輩からすると衝撃だったらしい。

やはりブラック企業だったのか・・・

 

しかし会社は大きく変わったらしい。

入社後3年以内に新人が辞めてしまうと上司にペナルティーという制度が3年前にできたのだそうだ。

つまり、新人に厳しいのはこの上司の問題ではなく社風として定着いていたらしい。

営業所の成績がデキの悪い新人に足を引っ張られるよりはその前に切ってしまえという意味だったのだろう。

俺や同期はよく先輩に冗談混じりに「世が世なら」と言われていたが、何はともあれ幸運にも俺が入社した時のこの会社はブラック企業ではなかったのだ。

 

営業所の2日間、同行で上司や先輩の営業を見せてもらうのがメインで緊張したが、うまくやっていけそうな自信を感じることができた。

そして待ちに待った初給料日、そして待ちに待ちまくったゴールデンウィークを迎えたのだった。

 

初任給、ゴールデンウィーク

この2つは俺の株本格デビューを意味していた。

キツい長期研修合宿に、不安と緊張の営業所初出勤

そんな忙殺の仕事の日々の中でも俺の頭から株が離れた日は一日たりともなかった。

そして満を持してのこの日を迎えた。

時は満ちた・・・

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株エヴァンジェリスト
新生ジャパン

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-小説本編, 第1話~10話

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