アベノミクスと信用無限回転。
この2つが揃ったところで俺の大躍進ストーリーがスタートだ!
前回のお話はこちらです
第22話 致命的欠点の呪縛から解放
信用無限回転から俺が受けた独特な恩恵とは。 センスがなさすぎるブッコミデイトレーダーすら救ってくれたルール改正とは。 前回のお話はこちらです 株のレバレッジ取引の過去と現在 2012年ま ...
負け組トレーダー完全返上
話は少しだけ遡る。
2012年11月に通算負け額のピークに達し、その額は1500万円を達成していた。
仕事での収入は減り、3年ぶりに人生が行き詰まりかけていた。
マルチモニター構築の時に教えてくれたFXトレーダーの友人の家にFXとバイナリーオプションを教わりに行ったりもした。
実際FXとバイナリーオプションを数か月やってみることにもなった。しかし結局は全く稼ぐことができなかった。
そんな時にアベノミクスはやってきた。
安倍政権になったのは2012年12月の終わりの方なのだが、株価は将来を先取りして動く。
政権交代になることが見越されて株式相場では11月からすでに流れが変わり始めていた。
日経平均は11月から上がり始め、12月には俺が好きな新興銘柄の株も含め相場全体のお祭りは始まった。
12月に新規公開になった銘柄いわゆるIPO株も多くの銘柄が盛り上がりを見せた。
11月に累計損失額を更新していた俺も、信用無限回転を前に12月には上昇に転じ始めることになった。
大半の銘柄の株において、株価の上昇の勢いが今までとは格段に違うのだ。
上昇の波の後の下落の波は小さい、そして短い。
少しの下落で調整が終わり、すぐに再び上昇が始まるのだ。
俺の順張り脳が再び輝く時が来たのだ。リーマンショックの時の空売り以来のことだ。
俺と違い民主党政権の株安時代にも安定して勝ち続けていた人は株価の波を意識できている、特に下の波に対しては敏感だ。
上がっている株を買ったり、持っている株が急騰した後も持ち続けることがアベノミクス初期はなかなかできなかったようだ。
今まではそれが正解だったからだ。
しかし負ける時期が圧倒的に長くとも順張りスタイルを貫いてきた、いや直すことができなかった俺はこのアベノミクス相場に誰よりも早くマッチすることになった。
上昇の勢いが強い銘柄に乗る。
高い株を買ってもっと高く売れば良い。
今まで散々大負けを食らってきた間違った行動が正解になっているのだ。
「負け続けているけど逆をやれば勝ち続けられるかもしれない」と思っていたが、相場の動きの方が勝手に逆になってくれて俺はそのままでも勝てることになったのだ。
これが俺にとってのアベノミクス相場だった。
11月時点で100万円未満の資産残高だった俺の株口座は200万円を超えていた。
そして年が明けて信用無限回転のスタート。
しかも年が明けるとアベノミクス相場の盛り上がりはさらに加速した。
特に、俺がメインでやっていた新興銘柄のマザーズ市場はバイオベンチャー会社の株を筆頭に爆発的に盛り上がった。
マザーズ指数という日経平均の新興市場版ともいうべき指数は、1月のたった1か月で約1.5倍になった。
バイオベンチャー会社の株なら好材料などが出ていなくてもなんでもいいから全部ストップ高近くまで上昇した日もあった。
順張り派の俺は、このテーマ乗り、もしくは連れ高狙いというものがとても好きだった。
2013年1月は新興市場の銘柄はほとんどが大きく値上がりしたのだが、その日によって今日はこういう銘柄が盛り上がる、翌日はこのセクターの銘柄が盛り上がる、という現象が起きるのだ。
些細な業界ニュースがきっかけになることも多い。
このニュースであの会社の株が上がっているのだからこの会社も関係ありそうだから上がるのではないか。
ニュースとかはないがあの会社が買われているのならこの会社も買われなければ変だ。
バイオベンチャーの会社が3社も4社もストップ高してるから他のバイオベンチャーの株も全部上がるぞ!
こんなノリで色々な銘柄がわかりやすくガンガン上がるのだ。
イケイケ相場だ。まさに勢いが止まらない。勢いに乗るのが最強の相場なのだ。
順張りは無敵だった。
そして信用無限回転の威力も存分に発揮された。
信用無限回転が俺を負け組トレーダーから解放してくれたという面は、その後の長くに渡っての話も含め譲れないポイントだ。
しかしそれだけにとどまらず他のトレーダー同様勝ち額を大幅に伸ばさせてもらったという意味の恩恵についても最大限に受けることになった。
午後の半日だけで資産残高が2倍になった日もあった。
もちろん毎日ずっと無敗で勝ち続けたわけではなかったが、資産は猛スピードで増えていった。
株を知った頃にイメージしていた「雪だるま式にお金が増える」、これを初めて経験しているのかもしれない。
いや、どう考えてもそれを遥かに上回るペースだった。
1月末、資産は2100万円に到達した。
7年間かけて入金しては溶かしを数十回繰り返して積み重ねた1500万円の損失をたった2か月で取り返してしまったのだ。
株の通算損益額は600万円のプラス状態に転じた。
長年の苦労が報われた瞬間だったわけだが、実感も湧かないほどの突然すぎる復活劇だった。
そしてこの快進撃はまだまだ始まったばかりだったのだ。